上野の二つの美術館を観たあと乃木坂の国立新美術館を観終わったのが16時半ころ。
この日の最終目的地のキーストンクラブ東京でのライブ開始時間は20時。
19時ころには入場したいが、それでも少し時間があるので周囲を散策。桜が綺麗だ。
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キーストンクラブ東京は国立新美術館から100mほどの場所。
せっかく来たのだから、六本木アークヒルズとか、毛利庭園とかそういう名所を歩きたい。
そして日は暮れ、19時にキーストンクラブ東京に入った。

石黒ケイという歌手のコンサート。ほとんど名前を知ってる人はいない人だが、私は1974年のデビューのころから好きな歌手でアルバムを出るたびに買っていた。ウィキペディアのページはこちら
3月30日の誕生日で彼女は60歳になる。その一週間前のコンサートだ。

会場でピザを頼みコーラを飲みながら開園を待つ。観客は全部で25人。女性は私の妻も含めて4人しかいない。男性はに石黒ケイさんより年上に見える人ばかり。飲み食いは別途で入場料はひとり4千円。アーティストの収入10万円で喰っていけるのだろうか?バックバンドは5人だから均等に割ってもひとり16千円くらいだ。他人ごとながらそんな心配をした。

ケイ

ライブ演奏は休憩を挟んで賞味2時間弱だった。
石黒ケイさんの歌声はまったく衰えていなかった。それほど上手ではない歌手だが個性的な声と歌という印象を持っていたが、生で聴いてこれほどうまい人だったのかと驚いた。(それでもファンかと言われそうだ)

途中いきなり演歌を歌った。天城越えと夜桜お七。歌のうまいと定評のある石川さゆりさんと、坂本冬美さんの歌で、下手な人が歌うと差がついてひどいことになる。大丈夫か>と心配になったが杞憂だった。天城越えで石川さゆりさんがファルセット(裏声)になる部分も音域が広いから普通の声で歌いきってしまう。まったく負けてないし充分金を取れる歌だと思った。

唯一無比の歌手、石黒ケイ。そんなことを聴きながら思った。

石黒ケイさんは、一度引退してカムバックしてからメジャーレーベルCDをだしていない。
自主制作CDの「月子」というアルバムがそれで、通販にもなく公式HP は休眠状態で買うすべがなかったのが、会場で購入することが出来た。もちろんサインをしてもらって満足だった。
月子

帰りの電車の中で、女性歌手には手厳しい家内が、「CDの声そのままで、とても良かった」と言った。

このライブ、5人のミュージシャンの人の実力がとても高いと感じた。
ハーモニカ、ピアノ、ベース、サックス、パーカッションの構成で、これぞプロの音、プロのサウンドと感じる音だった。間奏のアドリブのとき、私は立ち上がっていた。
良いライブと、良い展覧会とで、充実した一日だった。