ニュースを見て、言葉について考えることの続き、数字の単位について考えてみた。

私の頭の中で長さの単位でわかりやすいのは、cm(センチメートル)、距離ならkm(キロメートル)。

だから天気予報で、雨量が100mmと言われると雨量計の深さがなかなか想像できない。頭の中で10センチだと計算して雨量計に雨水が10センチたまったことを想像する。そしてすごい雨量だと感心する。
100mmと言われてから驚くまで一瞬の間が空くのだ。なぜ雨量は10センチではいけないのだろうか?
みんなmmで聞くほうがわかるのだろうか?

天気予報で聞く風速もそうだ。
そもそも風速というのが、時速か分速か秒速かわかっている人が何%いるのだろうか?
気象予報士には常識でも、一般人に風速の意味を聞いて時速か秒速かわからない人はいると思う。

風速40mに達する見込みですと報道する。40mだからまぁ秒速だろうと想像はできるが知識として秒速だと言い切れない人はかなりいると思える。だから風速は40m/sとか40m/秒と言えば少しわかりやすい。しかし風速40m/sも私には、なかなか想像がつかないのだ。

風速40m/sは時速144kmになる。もし風速144km/時と言ってくれたらとてもわかりやすい。
時速70キロですれ違うクルマのことを思い出せるし、プロ野球のピッチャーの投げる球の速度なのかと想像しやすい。新幹線より遅く在来線特急よりは早い。

私は、ここまで考えて、やっと風速40m/sってものがどの程度のものなのか想像ができるのだ。
高速道路でも、140キロというのが台風の暴風並みのスピードだと思えば、無謀に140キロ以上で飛ばす車が減るのではないだろうか?

風速30mは時速108km。無風状態の高速道路を108キロで走るクルマは、風速30mの風を受けていることになるのだから、台風の中の停車している自動車のような風を受けている。
私はこんな計算がないと数字の理解ができない。

天気予報は身近な数字で表現してほしいと思うのだ。

蛇足だが、投手の投げる玉の速度や、テニスのサーブの球のスピードを時速で出されるととてもわかりにくい。大谷選手のボールが時速160キロですと言われても実は想像がつかない。
時速160キロはマウンドとホームベースの距離18mを約0.4秒で飛ぶ。つまり投げてからホームベースに届くまでの時間を出してくれたら、その玉がいかに打ちにくいかわかる気がする。

テニスもおなじで、210キロとか言われるより、サーブを打ってから最初に地面に着くまでコンマ何秒だったのか知りたいと思う。

数字は難しい。